苦手か。それはいい
[軽く肩を竦めた。>>-109
むすっとした儘の狐(もとより、和やかににこにことしながら会話を交わす相手ではないと知っているのだが)の顔色を窺うことはしない。
路地を指し示されれば、そちらの位置をしっかりと覚えた。
>>-110
来るなと言われれば行きたくなるのがヒトの性ではなかろうか。
そういうわけで、近日中に行こう。そして嫌がる顔を拝もう。
――などと、彼は無表情の裏で皮肉っぽいことを考えるのだ。]
飼っているのではない
たまにこうして戯れるだけだ お互いにな
[云わば友のようなものだと云いかけたところで、
夜鳴鶯が狐のふんわりとした白髪に飛んでいった。
>>-112
狐に拒まれないことを悟ると小鳥は、
居心地の良いポジションを探してもごもごと身じろぐ。
やがて白髪に身を埋め、満足げに目を細めた。]
(-118) 310 2015/01/17(Sat) 22時半頃