─少し前:猫の通り道─
[びっくりしたの。
思っていた以上に猫さん?の口から聞こえた声が木の枝みたいに、掠れていたから。
でもね、とってもいいひとみたい。だからわたしはすぐに笑いかけたわ]
おはなし!
わたしはしあわせなおはなしがだいすきよ!
でも……そんな上から見ていてもたいくつ、だと思うの。
遠くから見えることもあるけれど、近くにもたくさんの素敵な色は溢れているんですって。
[あなたにあげたのはワクラバせんせいからわたしがもらったメッセージ>>280]
約束よ。すこしじゃなくて、たくさん此処にもいて、わたしともお話ししてね、猫さん。
おはなしする前にいなくなっちゃったら悲しいわ。
[もうひとつ、お願いを。
そうすればあなたと繋がる糸を強く出来るかもしれないから。
気儘な猫さんなら難しいかしら?
そんなことを思いながらも見送られるまま、わたしは歩き出したの]*
(888) 2016/10/09(Sun) 23時頃