― たまごと少女 ―
[ホレーショーせんせいが良いよ、って言ったから、シルクちゃんの触れる横から、そっと卵に手を伸ばす。>>723]
…あったかい!
[焼き芋してるときに焚き火にあたったみたいな、じりりと空気を通して熱が放射する。
その色はやがて青くなって、それからまた、もと来た順で色を戻していく。
そうしたら、色の変化を追うように、あったかい空気はちょっとずつ冷めていった。
シルクちゃんはきっと、せんせいの力を使うのがじょうずだったんだとおもう。
そしたら今度は、あたしの番。>>725>>726
ホレーショーせんせいはいつも、ひとことおおいんだとおもうの。
親しみやすくて、明るいけれど、デメテルちゃんやカリュクスちゃんの悪戯の標的になっても喜んでるせんせいはちょっと"ヘン"だ。
お姉さんになった、と言われたら悪い気はしないけれど。
むす、と拗ねた顔を崩さないのは、そんな"ヘン"なせんせいには、甘ったれをぶつけやすかったから]
(788) 2016/10/09(Sun) 19時半頃