あらあら。せっかくの楽しいお祭りに涙を流しちゃあ、悲しいこころが痛くなっちゃうわよ?
[たどり着いた先。
懐かしさを覚える街並みで響く音色と、漂う香り。
温かい街がお祭りに彩りを持っていた。
そこで一人、立ち尽くして座り込む女の子>>665]
ヴェスパ、力を貸してちょうだい。
わたしとあなたでこの子に笑顔を!
[その子の手もとって、あなたの手も取る。
いつかのように噴水広場に行って、3人で歌を紡げば、重なるのはメロディ。
その子のお母さんらしいひとが気づいたの。
駆け寄って抱きしめられたその子は、さっきの涙なんかなかったみたいに笑ってる。
わたしは嬉しくて胸を張っていた、弦を弾いていたお姉さんがわたしを呼んだわ。
それが、十年前に力を貸してくれた人の一人だと知ったらあなたとも喜んだわ。
祝福してくれる街の人たちに笑みを浮かべるその中に、あの時のおじさんも見かけたわ。
あの人は少しだけ気まずそうにわらっていたけれど、ハンチング帽を脱いで挨拶をしてくれたから、わたしも手を振ったの]
(726) 24kisouth 2016/10/23(Sun) 20時半頃