255 【ヤンストP村】private eye+Violine


【人】 公証人 セイルズ

[浮かべた表情には、彼女が残念がる少しの差>>648があるけれど、けれど恐らく、笑顔よりも今の方が珍しい。不意を突かれて──世界が広がったような心地というのは、殆ど味わったことが無かったから。
 誠実だとか真っ直ぐ>>647だとか、堅物だとか生真面目だとか、セイルズを表す形容は大半が硬さを示すものだったし、実際かちりと固められてもいたのだ。セイルズは人の機微を解するのが苦手だろうと、叔父が慮ったことによって]


 ……そう言って貰えると、嬉しいものだな。


[数字の中には体温がない。
 堅物がきちりきちりと扱ったなら、業務の中からも温度は削げる。
 ──仕事の関係でありながら、こうして感謝から人の温もりを感じる>>649ことも、セイルズにとって非常に珍しいことだった]

(688) 2018/11/28(Wed) 23時半頃

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