── 桐原の机、画鋲入ってるけど。[ 誰が、とも、細かいことも言わない。 なんか割とたくさんジャラっと入れられてたとか、 実はおれその時もここにいたんだけどさ、とか、 まあ、言わない。 目もあまり見ない。人の目を見て話すって苦手だ。 存在自体が嫌味なやつもまた、大変だなあ。 おれには関係のない話だけれど。 ── というくらいの温度で、 おれが誰かの”嫌がらせ”に水を差したのは、 存在自体が嫌味な彼よりも、 みみっちい悪戯で遠くの背中に一矢報いた気になっている、 そいつらの中途半端な執着心が、 ただひたすらに醜く見えたから、なのかもしれない。*]
(659) 2016/06/06(Mon) 23時半頃