[甘いお水に夢中になってしまったけれど、メルヤせんせいの視線を追って、ヴェスパせんせいがそっと席を外すのに気がついた。>>523
あ。とコップを置くと、ぱたぱたと忙しなくその背中を追いかけた]
ヴェスパせんせい!
せんせい、…ありがと!
[せんせいが何をしてくれたのか、わからなくても。
せんせいのおかげでニコラスせんせいと手をつなげたこと、わかっていたから。
あたしたちのことをとっても考えてくれていて、だいすきでいてくれるヴェスパせんせいを知っていて、。
花冠に、デメテルちゃんの好きなお花を混ぜて、いっしょにおいのりしてくれるせんせいを知っている。>>461
でも、時々、誰かを想って思案の耽るせんせいも、知っている。
少女の何十倍も長く生きているせんせいは、あたしたちにはわからないこと、たくさんある。
だから、ぎゅ、ってせんせいの手を握って、お礼を言って。
そこから先は引き止めはせず、笑顔で手を振ってみせた。*]
(646) 2016/10/09(Sun) 07時半頃