―― リンディン大学にて ――[投げかけられた言葉に、懐かしそうに笑った。>>509亡き妻と似たようなことを幼い見目の少年が言う。夢想を追えど、どこか諦めている僕とは違うな、とそんな事を思いながら相槌を打った。] 友、か。 ここに”吸血鬼”の記述がなく 一族として歴史に名を残すことは少なくとも―― いないと断じてしまうより ある、と思ったほうが辛気臭くなくて良いね。[時間の砂を掻き分けて、少年は何かを見出しているようだ。>>509感性が若いな、と思うのは、やはり彼が不思議そうに首を傾げてから>>510チトフが慈しむように参考書の表紙を撫でる様子に、セイルズは声をあげて「成程」と笑う。]
(620) 2019/10/07(Mon) 23時頃