ひっ……首吊り、……!?
[ドアノブに巻かれているのが、真っ白でグロテスクなその物体の素材が毛糸であることは何となく分かった。
何かは分からないけど、さながら首吊りを模しているように見えてしまう。
先ほどまで雑貨屋で可愛い雑貨を見てきたばかり。それを何て評していいかもう分からなかった。
丸い頭、1mほどの長い筒がでろりと、連なった禍々しさは、嫌がらせを超えて呪いのよう。]
死ねって、……死ねってこと?
[若干、涙目になる。これほどの悪意初めて見た。
首吊り死体を模したモチーフをぶら下げられて、ここに込められた想いが好意であるわけがない。
どんだけのお金を借りたら、こんな酷い目にあうのだろう。
というか、同じ酷い目にあうのであれば、本当にお金を借りれば良かった!
今日こそは電気代を払おうと思っていたのに、扉の修理代はいくらだろう。自分で直せるだろうか。
よくよく見れば、その白い物体は10本の筒があり、手袋かもしれないととても好意的に解釈すれば、思えたかもしれないが、そんな余裕あるわけもない。
暫し、目の前の光景を見て呆然としている。**]
(579) 2013/12/09(Mon) 22時頃