[ 明るい陽光と空へ向け すう、と伸ばした腕と指先は そのまま伸びるように風切り羽を生やして 躰の質量自体が、倍では済まない単位で膨れ上がる。 ざわりと風が騒ぐ頃には、巨大な怪鳥が がっこうの石畳の上に影を伸ばしていた。 好きな所に乗れと、いつもどおりに躰を伏せて 主人を乗せた大きな大きなオジロワシは 太陽と月を背に 蒼い空を切り取りながら、旋回する。 まなびやのまわりではためく洗濯物がちらちらと光って 空の散歩が済んだなら、久しぶりにアレをやるかと ほくそ笑んでいたのは獣の表情には現れない。] …ミィ。 ついでに街に買い物いきましょう。[ …明日用のハム。 俺は誰かさんみたいに、菜食ではないのだ。*]
(521) 2015/10/07(Wed) 23時半頃