……あたしは、本人がそれでいいって言ってるなら、他人がどうこう言うことじゃないと思う。
[永谷君に身を乗り出されて、思わずちょっと身を引いた。>>467
ここは学校だ。あたしが、唯一安全と思える場所。
だから永谷君とのツーショット状態になってても、別に問題はないんだけど、ただ、永谷君の熱量がちょっとだけ怖かった。
どうして、誰かの不幸のために、こんなに永谷君は熱心なんだろう。]
忘れたい記憶の忘れ方なんて、あたし知らない。
永谷君は知ってる?
自分の記憶もままならないのに、他の人の記憶をどうこうするなんて、できっこないってあたしは思うよ。
そうだなあ。せいぜいできることと言ったら、一緒に楽しいことするくらいじゃない?
楽しい記憶をいっぱい上書きしたら、消えることはなくても薄くするくらいならできるかもね?
[正直言うと、“相手の忘れたい記憶を薄めてあげるため”なんて動機で一緒に楽しい時間を過ごそうとされたら、あたしはちょっと嫌だけど。*]
(509) 2018/02/14(Wed) 22時頃