……あら。寝てしまった。
[案外あっけなく眠りについた事を少し不思議にも思うけれど、軽く探りを入れて見た限りでは、指輪の事や、その他重要そうな情報については特に手に入らなかった]
なんでしょうね、この指輪。随分と大事そうにしていたし、ただの思い出の品とは思えないのだけれど…まあ、しかしあの反応。
黒衣の預言書《ドレスコード》――最も謎に包まれたあのレガリヤ……「王の衣」かもしれない。
[そう言うと、配下の兵に命じて気を失っている少女の連行を命じる]
ひとまず、教団本部の地下牢……耐魔力用の結界を張っている最奥に入れておきなさい。そのうち目が覚めるかもしれないけれど、その時は私に知らせるように。侵入者が有った時ももちろん知らせること。
邪魔が入るといけないわ。私も同行します。
え?どうやって連れていくかって…そんなの、荷車にでも入れていくに決まってるでしょう。
[その姿は、スラムを出てほどなく教団本部へ。スラムの人間が連れて行かれるのとはまた別に、数人の配下の者と、荷車が本部へと入っていったのを町の者達が見ていただろう]
(508) 2014/08/18(Mon) 01時頃