―夕方・交番―
……と、言うわけで、私も白い毛糸に踊らされた犠牲者の一人でしかなかったと言うわけだ。
[二時間ドラマのクライマックスに掛かる音楽を脳内再生しつつ、呆れた顔のお巡りさんに向かって説明した。
「ごめんな、ルーカス。何が、『と言うわけで』なのか、全然伝わってこないよ」と、お巡りさんは親身に聞き返してくれるが、パイプ椅子に足を組んで座る青年と普通の会話をしようとするのは難易度の高い行為だ。
因みにフレッシュは三つ貰った。ありがとう、お巡りさん。珈琲で一服。]
ああ、因みに今晩、母は父の手伝いに出かけているので、保護者を呼ぶなら塾に頼む。
電話番号は……、しまった。携帯がないな。
[懐を一度探ってみるも、そういえば昼間に悪漢に向かって投げてしまった。
お巡りさんは「レインさんから連絡着てるよ>>405」と疲れたように頷いて、捕獲の一報を入れに行く。]
(500) 2013/12/09(Mon) 20時頃