266 冷たい校舎村7


【人】 秘術販売 ハロウィン

[ただ、イロハの方は確実に根に持っていたので、
立ち去ろうかとすら思ったが、店内にほんわりと漂う熱気に辛うじて引き留められた。

数分後、目の前に置かれたきつねうどんは普通においしそうだった。
黄金色したつゆの中に漂ううどん、油揚げ、
白地に薄い赤の縁取りのされたかまぼこ、散らされた小ネギ――]

  ……おお。

[自然にお箸がたんまり入ったいれものの方へと手が伸びた。
どんなしがらみも刺さったままの棘も、
結局食欲の前には勝てないものなのだ*]

(490) 2019/06/09(Sun) 17時半頃

← ↓ ■ □

ツール

クリップボード

ピックアップ

>>【】