[一歩退いた少年>>@45の呟きには、少しだけ得意げに笑って、鼻を啜ったなら、肯定の返事と相成るでしょうか。けれど、幼馴染の助けを待つという選択肢は、この時の僕にはありませんでした。逃げようにも、痺れた手足は上手く動いてくれません。そうなれば、取れる選択肢はひとつだけです。何より、空を必死に飛んだ彼の手を、これ以上煩わせてはいけない。何かに突き動かされるように、僕は―いや、3人の兵隊たちは、武器を振るうでしょう。予想外の追撃がありさえしなければ、ライフルの弾が、飛んできた烏たちを撃ち落としていき、そうして、本命の狼たちは、鋭い剣の、或いは盾の餌食となるでしょうか、さて。**]
(480) 2016/06/06(Mon) 01時頃