[おっとりとした瑛里紗からは重要な情報を受け取ることが出来た(>>471)。
突然として起こったあの現象は僕だけにではないらしい。
つまりこの目の前にいる「人間」は僕と同様の異質な状況を経てこの世界にきたと。
この「人間」が僕の記憶が作り出したもの、即ち記憶の整理あるいは夢と位置づけられるものではないと仮定するならば
それは実に面白い現象が起こっているのだろうと推測される。
異世界へのゲート、時空の歪、そういった超現実的なものを体感しているという事になる。]
瑛里紗さん、僕は少し失礼するけど。
また会えたらその話、聞かせてもらえる?
[約束は取り次げただろうか。
僕は店主へと歩みを進めて、左半分の落ち窪んだ目を見上げた。]
喜壱さん、僕はこの世界の通過をもたない。
錠さんが払ってくれるらしいので、今回はそれで。
またくる。
[僕が去った席には胡麻一粒も残らない団子の皿と、湯飲みが置いてあるだろう。]
(475) 2013/08/31(Sat) 02時頃