[…一方その頃、ひとつの救済《ヒカリ》を喪失し絶望の中で預言のひきがねを引くシーシャの手により、巫女姫「めるや」の因子を継ぐ少女は、方舟の元へと送られる。
B.A.B.E.Lではその時、遂にきてしまった滅びの預言に対して、嘗てニルヴァーナの鐘を設立した者の末裔、神薙妙子は救いの船を遂に就航させる。
現れた銀の船は燦々とした輝きをみせて、天を突くほどに高かった。そこに潜む悪意の毒により、既に救いは絶望へと塗り替えられているのに。
罪なき人々のみを救済する救いの船には、少女に託された鍵が必要だが、その悪意を知り、そしてすべてを救いたいと願う少女は、約束の到達点にある希望に祈りを託し、妙子もまた、過去の血脈とその希望に触れて、刻限までにその希望を守る事を決意した。
死を招く黒き水から現れるのは、黒の水蛇。そこに現れて相対するは、嘗て煉獄王として君臨したジークハルトに、そんな悪魔を慕い従う、黒の忍姫アヤネ。
光と闇が混じり、かつての敵が手を結び、また相対する縁と縁の交差線。
その先に待つのは滅びか、それとも救済のそのまた先にある希望で待つ約束の場所なのか。
B.A.B.E.Lの塔はただ、世海を静かに待ち続けていた]
(461) 2015/06/13(Sat) 23時半頃