人狼議事

65 Le Manoir de la Depravation ―淪落の館―


【人】 司祭 ブルーノ

[功徳と罰のレトリック。自分に従えば徳を積む者として救われ、従わねば業《カルマ》を増大させる者として地獄に堕ちる。

講習会を重ねるごとに相談者たちはブルーノの話術に引き込まれた。
講習会を重ねるごとに相談者たちの眼に膜が張った。
講習会を重ねるごとに相談者たちはブルーノに傾倒した。金と共に、魂を捧げた。

ガラス玉の瞳となった相談者たちにはもはや身内の死も、我が子の進路も関係なかった。
相談者たちの耳にはブルーノの言葉しか聞こえず、瞳にはブルーノの姿しか映らず、唇はブルーノの教えしか語らなくなった。

教徒たちはブルーのを救世主《メシア》と呼ぶ。
メシア――いつの間にかそう呼ばれる事を受け入れていた。
メシア――彼等が望むままに。

絶望の二文字は人間を盲目にさせる。奈落の底でもがく人間は、差し伸べられた救いの手が、誰の手であろうと迷わずしがみつく。その手にしがみつくことにより、更に深い谷底に叩き落とされるとも知らず、しがみつく。

ブルーノは知らない。
己の行動こそが業《カルマ》であるということを。
この世に、救いなどないことを。
あるのは無窮の闇と終わりなき地獄だけだということを。]

(459) 2012/12/02(Sun) 22時半頃

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