祈る?――それは神様に?
祈って、何か変わるのかしらね、
[“祈る”という言葉を聞けば張り付いたように浮かべた笑顔を崩し、怪訝そうに。祈っても神は何の願いも叶えてはくれないし助けてだってくれないことを自身が痛いほど知っていたから。]
菜の花畠ーに入りー日薄れー
見渡ーす山の端 霞ふかしー、
[「さっきの歌の続きはもうないんだよねえ」なんて呟き、別の歌のワンフレーズを口遊む。相手>>432の手中で果てる蝶々へ寂しそうに漆黒の瞳を向けながら。]
その心意気は、とても粋だと思うけれど……、蝶々を苛める所は関心しないなあ、
――元から、火傷なんかで済ませる気は無かったんだけどねえ、
[嘘か真か、言葉遊びを愉しむように目を細める。武器は未だに構えたまま。張り詰めた空気、気を抜いたら殺されるかもしれない、なんて危機感。もう二度と体感しないであろうと思っていたそれらが酷く懐かしくて――切なく思えた。]
(457) 2014/12/10(Wed) 01時頃