大丈夫。探偵さん、腕はいい筈だから(多分、きっと、そう思う事にしている)。
よーし、いい事を教えてやろう。店のカレンダー、今日の分開け忘れたから、その任務を君にあげよう。
何が入ってたかは、また今度教えてね?
[クリーニング店のカウンター脇に、時期だからと店主が置いたアドベントカレンダー。寡黙な職人肌の人が何をしているんだと思いながらも、たまに迎えに来る愛娘の為に置いたのだろうと、最近セレストは納得してたりするんだ。
ゾーイが来なければそれを開けるのはセレストの役目だけど、一応中に入っているお菓子は来るかも知れない少女の為に取っておいてある。カレンダーの後ろに小さな籠を置いてあるから、きっとゾーイはすぐに判ってくれるんじゃないかな。
セレストの言葉に見つからない猫の落胆を表情から消して、ゾーイは父親が仕事をするクリーニング店へと駆けて行った。
立ち上がり、その小さな背中が店内へと無事に入るのを見届け、セレストは駅を出た]
(446) 2014/01/20(Mon) 18時半頃