―屋敷から少し離れ―
[門を出れば>>426、ワゴンを前進させながら、クラクションを立て続けに鳴らし続ける。
襲いくる死者達を、屋敷から少しでも遠ざけようと]
無駄ですよ。俺も、愛車も、タフさだけは折り紙つきですから。
[例え死者に囲まれようとも、「ヤチグサ車」に大きな損傷はない>>367。
問題ない。コーネリアは悲痛な色を見せていた>>425が、男は決して自ら死に行こうとしているわけではない。
この車なら、やり切れる。男の体では無事に屋敷に戻るのは困難を極めるかもしれないが、集う群を何とかできれば、戻る隙くらいはできるはずだ。
そうだ。決して死に行こうとしているわけではない。
たった1つ。男が懸念し続けてきた不安が、この身に降りかからない限りは]
戻ります。必ず。
[クラクション音は、果たしてどこまで屋敷から引き離し、ワゴンへと引きつけることができるだろうか。
不思議な吸引力で集った、この者達を]
(432) 2011/12/04(Sun) 23時頃