………それもそうだな。
悪かった、……、嬉しい、よ。うん、…嬉しい。
[困ったような声音にも、僅かに棘の刺さる言葉>>393にも、焦りは助長されるばかり。
こんな時には何と言えば良いのだろう――ああ、そうだ。
酒の勢いであの悪友に相談した時には、奴は確か "だったら思った事をそのまま言ってみればいいんじゃないですか" 、と酒を煽りつつ至極面倒臭そうに言っていたんだったか。
その事がふと、頭に浮かんで。
普段ならば奴のアドバイスなんて絶対に聞きはしないのに、今ばかりは藁にも縋る気持ちで素直な気持ちを口にはするが、直ぐにそれも後悔した。
……だって、思いの外切なものになってしまったから。
探索に誘われたくらいでそんなに喜んでみせるなんて、"友人" としては、どうなのだろうと。
そんなこんなで失言に失言を重ねて、内心では酷く焦っていたもので。
小さく傾げられた首に気付く余裕なんて、全くありはしなかった。]
(428) 2015/11/22(Sun) 14時頃