>>408
――、っ!?
[ただでさえ、一歩でも踏み外せば際限なく喘いでしまいそうなところを、なんとか堪えている状況だ。
弟に責められて、しかもこの男の前でそんな様を晒すことなど、考えられない屈辱でしかない。
弟の声にも、躊躇いの色が滲んでいた。>>@49
だが、目線を下すと衣服の下では目も背けたくなるような生き物たちが這いずり回っている。時折顔をしかめるような表情も覗くだろうか。
自分が弟の責めを受け入れなければ、ずっとそのまま。
一時的にでも、甘んじて恥を受け入れれば、彼だけでも楽になれる。]
…………。
[五年、こんなことに耐え続けてきた弟に比べれば、自分の三日など泣き言を言うにも値しない筈だ。
長い間をおいて逡巡した後、それでもまだ弟が躊躇い、蛞蝓の這う音が止まないならば。
「やりたきゃ、やれ」と、低く呟くのだろう。]
(423) 2016/06/06(Mon) 01時頃