…え、貶しているように聞こえます…?
其れは申し訳ないですが、そんなつもりは…
[彼が謂う言葉に一旦誤解して、褒めているようには聞こえなかったのだろうかと困ったところで。
やっとの調子で礼を述べながらも、その表情が妙に固いように見える事に気が付いた。
(あまり嬉しくない言葉だったか、)
そう感じて、後悔を覚えるなという方が無理なもの。
それでも先生の事になれば、自然、青年の表情は柔らかなものになる。>>334]
はい、そう呼ばせて頂いています。
う、そ、それ程にでしたか…
好き…と云うよりは、 ……、
そうですね、敬愛と憧憬、でしょうか。
[それ程に先生を語っていたらしい、取り乱しているようで恥ずかしい限りだったが、如何にか顔を赤らめる事はなく。
それが、見えたそのまま、と知れば、隠れたい心持にもなっただろうが。]
(416) 2017/06/14(Wed) 22時頃