―回想・幽霊屋敷について後―
[車に残る旨>>358を告げた後、返ってきた言葉>>387には、直接的な答えを行うことができなかった。
男はただ、コーネリアに柔らかな笑顔を向けている。
小さな「約束」をした、あの時のように>>1:49。
彼の問いかけへの答えのかわりに、男はポケットから折り畳まれたままの紙>>1:59>>1:60を、差し出した]
これを、お渡ししておきます。ほら、お昼にお話ししたじゃありませんか。
白血球の、ラフ。
……ただし、まだ見たりしないでくださいよ。お渡しするのは、あくまでサンテックスさんがサボったりなさらないよう、プレッシャーをかけるためです。
『後でお互いに見比べて』って、約束した通りですから。
俺は、サンテックスさんがお描きになった絵を見てみたい。
これが、お答えになるでしょうか?
[まるで、平和な時分の延長のように、いたって笑顔で答えたものの、果たして、コーネリアが受け取ってくれたかどうかは、分からない。
はたして、どれだけの幸運が起こったことだろう。
あれだけの激闘にも関わらず、白血球が記された紙片は、血の染み一つも残されてはいなかった]
―回想・幽霊屋敷について後・了
(415) 2011/12/04(Sun) 22時半頃