ふむ、反省の色は見えんなァ。
[苦笑いを浮かべ、やはり俺に教育係は向いて居ない、と小さく肩を竦める。
気を失わせる心算はない。そんな事をしたら、大の男二人、独りで運ぶ破目になる。自分がこれ以上の貧乏籤を進んで引く気は更々なく…
……ごつり、振り下ろした拳骨は、骨を如何こうさせる程の威力は無く、子供を叱る程度のそれに、少々色が付いた程度]
彼を運ぶのを手伝え、これがキミへの仕置きだ。
話をしたいなら、目覚めるまで介抱してやるといい。
目覚めるまで行かずとも、意識が戻った時点で人工血液を与えた方が良いぞ、回復に体力を使うだろうからな。
キミだって、覚醒して間もない頃のあの飢餓感を知らぬ身ではあるまい。
止めに入るのは良い事だが、素手の相手に武器を向けるものじゃあないよ。
覚醒した以上、彼とて我らが同胞だ、
無理に仲良くしろとは言わないが、少しくらい、先輩として、親切にしてやりなさい。
[手伝えと言ったが、己が手を貸す心算も無く、さぁどうぞ、と言わんばかりに笑顔でドナルドを指し示す。有態に、運べ、と。]
(408) 2014/02/02(Sun) 03時半頃