[説得力があったかどうかは、分からない。
ただ、途切れた男の解説を、一つの節目としてとらえたのだろう。
生徒の一人が口をはさみ、さっくりとした質問を投げてくる]
え? あれって、このクラスでも話していましたっけ?
……『有害なウイルスを反射的に体が拒絶した、という事例もある』>>389って。
あれは、言った通り生物学的には眉唾ですから、テストとは無縁の雑談ですが……。
[余計なことを付け加えてしまうのは、男の悪い癖でもある]
本当に、ごくごくマレな現象で、俺も実際にそんな体験とかをしたことはないんですけどね。
抗体もなにも持たず、本来ならばウイルスに侵されてしかるべき状況にも関わらず、感染を免れた、という逸話です。
人間の防衛本能が、瞬間的に限界を超えて発せられたのかどうかは分かりませんが、なんでも負担がすごかったらしいですよ。
詳しくは俺もよく知りませんが、これまでできていたことができなくなったり……。
まぁ、そんな現実にあり得るかどうかも分からない話は、ここまでにしておきましょう。
[そこで話を打ち切ろうとし……。
ふと思い立ち、苦笑とともに、付け加えた]
(403) 2011/11/30(Wed) 21時頃