[先端から零れる苦味は、相手の舌を濡らし、血管を歯列が掠めるたびに息は深まり、胸が鞴のように鳴る。
彼に強いて受ける快楽は壮絶で、顎を痛める程の質量が堪えず喉を打つ。
先端から跳ねる淫液は歯列に絡まり、ドロドロと爛れる感覚を体内へ。]
――――…トレイル、
[艶然とした姿に口角が上がる。
口で雄を受け止め、尻を蟲に犯され、それでも体は熔けて、心が悦楽に堕ちる。>>378
その表情こそが、己の熱を最後まで引き上げた。
同時に、蜂が忙しなく透明な翅を震わせ、空気を掻き混ぜる。
その途端に、彼は内に収まる腹の様子が変化したことに気付くだろうか。
ゴロ、と歪んだ蜂腹の下で、拳大の球体が転がる感触。
一つではない、二つでもない。
体内に蜂の腹を迎える相手に、苦しいほどの加圧が教える。
―――これは卵だ、と。]
(400) momoten 2014/02/11(Tue) 22時半頃