[それからすこしして、ヴェスパせんせいとシルクちゃんが手を繋いでやってきたのが見えた。>>250
もしかしたら、シルクちゃんも、せんせいに甘えていたのかもしれない、っておもったら、おそろいにすこし嬉しくなった。
あたしはもう泣いていないし、シルクちゃんも泣いていなかった。
それと、不謹慎かもしれないけれど、せんせいと手を繋いでいるのが羨ましくて。
いいなあ、って、ちらりとニコラスせんせいを振り返ったら、すこし後ろから見つめてくれた瞳と目が合った。>>245
がんばれ、って言ってくれている気がして、勇気が出た]
…シルクちゃん。
[なんて言ったらいいのか分からなくって、対面したらやっぱり緊張してしまう。
うまく言葉が出せないのに、また悲しくなってしまったけれど、じわりと潤むシルクちゃんの眼を見ているのに、あたしが泣いたらいけない気がして。>>251
謝る必要なんてないのに、謝らせちゃって、しゅん、と頭を垂れてしまった。
でも、その目の前に差し出された手は、勇気でいっぱいで、言葉を返す前にちいさな両手でぎゅっと握ってみた]
(400) 2016/10/08(Sat) 17時半頃