―遊戯室―[扉は開いたままだったが、嵐の気配も、壁一枚隔てれば随分と遠くなり。薪の爆ぜるパチパチという微かな音以外は、静寂に包まれた遊戯室の中程。すぐ横の暖炉の明かりに薄く照らされたビリヤード台の上に、サイラスの身体を乱暴に放り出した。それは、まるで狩った獲物を調理台に乗せるように。拘束していた鎖は既に解かれ、呼吸だけは満足にできるようにはしていたものの――…] ――…急に逃げ出すなんて。 君は、自分の立場を判っているのかな?[そう言いながら、不意に。壁にかけられたダーツの矢をサイラスへと投擲し]
(389) 2014/01/27(Mon) 02時頃