そして、もう1つはアポトーシスと言います。
言ってみれば、細胞の自死ですね。
細胞の中には、予め仕組まれたプログラムが備わっていて、決まった時期や特定の刺激を受けることで、自殺を行うんです。
……と言うと、ちょっと怖く感じてしまうかもしれませんが、ごく自然なことなんですよ?
人間の指が5本あるのも、生まれてくる前に指の間の細胞がアポトーシスを起こすからですし。
胎児の手を見た事ありますか? グーなんですよ、グー。
ほら、こんな感じで。
まるで、ボクドラえ……
[小さく咳払いをし、「むしろ、生物にとっては有益に働く現象なんです」とつなげた]
人間の体を構成する細胞は、およそ60兆。
それだけあると、当然変異……癌のように悪化していく細胞も相当数存在します。
細胞に仕組まれたプログラムは、そんな変異を察知するとアポトーシスを起こすんです。
プログラムに沿い、他の細胞に害が及ばないように、って。
(387) 2011/11/29(Tue) 22時頃