[ その夜、わたしは妹たちにたくさんのお話をした。
夜でも沈まないお日様や、星が落ちる湖だとか。
そんながっこうでは見られない光景や、
体験してきた楽しい世界の話を、たくさん。
途中から白くなった髪を不思議がられたら、
寝る前で解いた毛先を指に巻き付けながら ]
みんな、成長して体が大きくなったでしょう?
わたしの髪が変わったのもそれと同じことよ。
おとなになるって、そういうことなの。
[ 寿命が近付いてるだなんて言わずに、そう答えたの。
せんせいたちだって、きっとそう言うから。>>285>>342
彼女たちがおとなに近付く姿は、見られないだろうと
少しだけ寂しく思うけど、それは顔には出さずに。
楽しそうな声はしばらく部屋に響いて、やがて夜に融けた。** ]
(383) 2015/10/07(Wed) 00時頃