[ずっと心の隅に置いておいた秘密の言葉が、コップから溢れる水みたいにどんどん心から溢れ出てきて止まらない。シルクは傷付いてしまわないかずっと怖かったから隠していたのに。
視線は窓の外を見つめたまま、静かに心の声が漏れ出ていく。]
……だって、俺はシルクにご馳走様を言わなくちゃならないのに、シルクは、美味しくなるためにずっと頑張ってくれているのに。
シルクがいなくなるのが、怖い。
俺はシルクが大好きなのに、それでも腹が減って仕方が無いのが怖い。
ずっとそばにいられるんだったら俺は犬になっちまっても構わない……こうやってずっと寂しいまま生きなくちゃあならないのは、怖いんだ。
[いつもみたいに抱きついてしまいたいけれど、振り払われてしまうのも嫌だから、懸命にこらえてずっと頬杖をつきながら窓の外を見る。シルクの表情を伺うことすら恐れたまま。]*
(382) ヨキ 2016/10/22(Sat) 14時半頃