―― 回想・数ヶ月前 大学構内・食堂近く ――
……ねえ、君大丈夫?
顔色、めちゃくちゃ悪いよ?
[食堂近くの購買で買い込んだ昼食を、研究室で食べようと戻る途中のこと。
昼時で賑わう人々の合間に、ふらふらと歩く人物がいた。
思わず声をかけ、引き止める。
綺麗な銀髪に、全体的に線が細く儚げな印象。
エリアスの第一印象は、“同類”かもしれない、という失礼なものだった。
だが当然、彼は女装しているわけではなかった。]
ご飯食べた? あーでも、具合悪いなら休んだほうがいいかな。
もしかして一回生? だったらうちの研究室、来る?
[矢継ぎ早に質問をして、その答えを果たして貰えたかどうか。
彼がたとえ辞したとしても、関わってしまった以上放っては置けない性質である。
「教授が怖い」「でも皆いい人」と一方的に研究室の紹介をしながら、エリアスを引っ張っていったのだった**]
(381) 2013/12/07(Sat) 15時頃