―回想・「ヤチグサ車」の中・幽霊屋敷への道筋―
[赤色を帯びた白いワゴンは、再び走り出す。ふと見えるのは鉄の防壁>>356。
男は静かな視線でそちらを見やる。
いつの間にやら出現していた、おそらく、囲いは、よっぽどの道具や手段を用いらなくては、乗り越えることは叶わないだろう。
男の愛したこの街は、世間から隔絶されてしまったのだろうか。
それは、「見捨てられた」可能性も否めないのだが]
無事な世界が、あるということですね。
あの、壁の向こう側に。
それならば――――この街は、必ず生き返ります。
希望を持ちましょう。助けが来るまで生き延びれば、必ず再生させることができるはず。
[あえて失ったものには触れず、前への希望をコーネリアに告げる。
こうして旅路を終え屋敷へと到着したならば、男は生徒たちの無事を確認し、コーネリアを見送ったことだろう>>358>>359。
ようやく辿り着いた安寧と思えるこの場所で、何が起こるかはまだ、分からない**]
―回想・「ヤチグサ車」の中・幽霊屋敷への道筋―
(374) 2011/12/04(Sun) 18時頃