── 森に行く途中/食堂 ──
[ 野生児の鼻>>339が何かを嗅ぎつけたらしい。
生憎まだ自分の鼻では感知出来なかったが、少し歩いて食堂が見えてくる頃には既に柔らかな湯気の香りと芳ばしい鶏肉のにおいが辺りに漂っていただろう。
律の口は後でと言う割に、身体は溢れんばかりの食欲を主張している>>341。]
被写体は逃げないから。
[ 行くか、と餌を前にした犬を引き連れているような心境で袖を掴まれた方の手をくすぐったそうに握りしめた。
食堂のキッチンからは温かな料理の香り。
テーブルの上には食欲を唆られる色のチキンライスや少しベーコンの風味が薫るクラムチャウダーがあっただろう。
料理人>>344>>288がまだそこにいたのならばビデオカメラを回し始める。
律の隣で見る手際>>360は器用で、医者は料理も上手いのかと魅入ってしまった。
後に続いて無茶振りをされていて律の作品がどうなったかは、本人の名誉の為にカメラを回さずに作って貰ったオムライスを頬張っていたので心の内にしまっておく。]
(370) 2015/11/22(Sun) 01時頃