[触手に対しては見てると落ち着くというだけで、責め苦に遭っている対象に興奮する――という訳ではない。
しかし、逆にその方が他人に理解されにくい概念。
ある種の芸術として評価してるわけでもない。
只そこに“或る”だけでいい。
それだけで心を癒してくれる。
SF的無機質状のものでもそれなりに愛せるので
洗濯機のホースや自転車のゴムホースでも心をときめかす事はできるが、
やはり一番可愛いと思うのは、生だ。
生き物らしい触手は躍動感に溢れていて、
触り心地を確かめたいし、餌付けしたいとも思う。
酒の席でも男が触手への愛を語る事はない。
離婚前にズリエルとカウントと三人で飲んだ時、
触手よりも、もっと難易度が低そうな話題を――…
「蚯蚓をどう思うか」という質問をしたが、
元嫁からもカウントにも、嫌いだと即答されてからは、同意を受ける事を諦めてしまっていた。*]
(369) 2013/12/11(Wed) 19時頃