自分の近くにあるものほど。
自分のよく目にしているものこそ。
…… ほとんど、ちゃんとは見ていない、ということはよくあるように思います。
『少年』にとって、その人はそういうもの、としか分からないのですが、もしかしたらそういうこと、なのかもしれません。
そもそも、その人にはほとんどなにもなかった>>331、というのがほんとうのところだったのでしょう。
けれど、その人はなににも、なにも、思わないかのようにさえ見えました>>329から、『少年』にはひどくさびしそうに見えたのです。
ひどく食いちがったことを言っているように見えるかもしれませんが、理屈ではない『少年』にはなんにもおかしくなかったのです。
そうして名前は、どうにかおたがいに言うことができました。
そのとちゅうにどれほど声にされない、ぎもんふがあったとしても、です。
(362) 2018/10/12(Fri) 02時頃