[此処に来てから顔を合わせる人の数は、とても少ない。
だから、来たばかりの頃に去った人でなければ
大抵の人の事は思い出す事はできた。
言葉遣いや仕草こそ幼いものの、
それは同年代の子供と一緒に成長する機会を失ったからで]
そう……お友達、だったんだ。
[拳が握られるのを見て、何と声をかけて良いか解らなかった。
ただ、何となくあまり良い事ではなさそうな気がして]
ギルバートお兄ちゃんはあまりお話しなかったんだね、此処の事。
……あまり、良い思い出じゃないもん、ね。
お兄ちゃんがお世話してた子、ヘンリエッタ、だったかな。
最後はもう手がつけられないくらいおかしくなっちゃって。
[器として壊れた、という事なのだろう]
多分、それで一緒に出て行ったんだと思う……。
外で、元気に暮らしてると良いけど。
(347) 2011/04/15(Fri) 01時半頃