[カタン!鍵が倒れる音に続いて>>327
がたたた、と良いとは言えないたてつけが啼く。
いつも通りのちょっとのんびりとした声に
遅れて微かに香る、ざらりとした埃のにおい。
きっとそれは、もごりと結ばれた語尾に繋がるのだろう。]
よかったらお茶でも…ですか?
ちらかったお部屋を歩くのはにがてなのですけれど
今日は大丈夫かしら?……なんて。
「また」大事な御本を踏んでしまっては申し訳ないわ。
[はじめてひとりでレオ先生のところに遊びに行ったとき
階段と思って登った一歩は積まれた書籍の山の一つで。
彼が心配したのは本か、わたしか。
レオ先生は大慌てでわたしの体を抱えて「床」へと降ろしてくれたのでした。]
レオ先生。族長からのお呼び、かかっていませんか?
遅刻したら怒られてしまいますよ。
[小さな白い人差し指をひとつ、唇の端に添えて*]
(341) 2015/05/10(Sun) 21時半頃