192 【R18薔薇】対魔忍キルロイ


【人】 トレーサー キルロイ

>>329
[ようやく何時もの仏頂面が戻ってきたな、と安堵が胸に宿る。
魔に染まったせいもあるだろうけど、こんなにぐらつくような人だったとは思わなかった。それだけ求められている、と思ってしまってもいいものだろうか。

自分の声で反応してくれるのが嬉しくてたまらない。背を追うだけだった存在が、自分の方を向いてくれる。
抱き締められた心地よさに目を細めてすりすりと肌を楽しむと、気づけばあちこちに所有の痕が。]

ほんとに俺でいいの?
……誰とでも寝て、誰にでも好きって言う生き物だよ?
まあ……好きの種類は、違うにしろ、さ。

[紅い花が咲く度に、擽ったさにくすくすと笑う。
師を想う気持ちは本物だが、それだけに苦しくなるようなものもついてくる。それらは箱に押し込んで仕舞うけれども、きっとそれでは満足できない体質だ。
尽きない強欲。
魔に染まった後でもその父譲りの気質は変わらない。想い人にこんなことを言えるようになって、すっかり心まで魔に染まってしまったなと自分に呆れてしまった。

だけど、もう戻れない。
そう生きようと、今、自分でスイッチを切り替えたのだ。]

(340) tomming 2016/06/22(Wed) 20時頃

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