――…見てなかった。
[ この植物に原形があるというのか…?
ぷるんと揺れる白味を帯びたそれを改めて眺めながら、差し出された葉も驚きの目で見つめる。
――トゲトゲとところどころが尖った葉っぱのどこにこのぷるぷるした物質が埋まっているというのか?]
――…いた!?……く、ない?
[ 傷口へと乗せたあろえはひやりと冷たく感じる。
爛れた引き攣れた皮膚には気持ちがいい。
バナナを食べたとき以上に衝撃的だった。]
ハニー!――…すごいなこの"あろえ"は!
[ だから。人の目があるのも忘れて年甲斐もなく燥いでしまうのは仕方のないことで。嬢ちゃん>>321へ近寄るのは、感動のあまり手……では足りずに抱きすくめようとすらする勢い。
そのあとは茶色い嬢ちゃんやハニーと幾らかの言葉を交わしてバナナの皮を捧げ持って自室へと引き上げたのだった。
……もちろん点々と床へ皮を落とすのは忘れずに。*]
(338) 2014/11/10(Mon) 23時頃