食堂には、誰もいないよ。
[食堂に向かおうとする市宮。黙って見送ろうかとちょっと思った。だけど、結局その背中に私は声をかける]
今、私と志水、食堂から来たからさ。
[多分私は、ちょっと困ったような顔をしてた。
だけど、と言葉をさがして]
だけどさ……多分、大丈夫だよ。だって、そうでしょ?ここ、夢の中だもん。
だから、須賀は大丈夫なんだよ。
[夢占いなんて信じてないけど、親しい人が死ぬ夢は縁起がいいなんて話だって聞いたことある。
だから、大丈夫なんだ]
むしろさ、須賀はあのメールの送信者じゃないって確定したってことじゃないの?
だったらさ……私たちが心配しなきゃいけないのって、むしろ須賀以外の誰か、じゃないの?
[夢の中で死ぬことと、現実で自殺すること。
目の前のマネキンの死体に気を取られちゃってるけど、大問題なのはむしろ後者の方じゃないかなって]
(335) 2016/09/18(Sun) 14時頃