安全と言う言葉の意味を問い質したくはなるが。
[彼の意見は尤もで、眼鏡のブリッジを押さえながら頷いた。>>328
何を以って危険と見るかなど、部隊長の心次第と言うことだろう。
しかし、首輪に繋がる鎖を引かれても、目の前の相手はまるで堪えた様子がない。]
日頃の行いと言う奴ではないのか?
――…何時でも殺せるはずなのに、此処に飼われているのは、他に行く場所がないからか。それとも、居心地が良いとでも言うのか。
[彼の問いかけには答えることなく主題をずらす。
彼がこんな短絡に見栄を張るとも思えない。
すなわち、彼は自身の意思で隊に縛られているのだ。]
そうして、餌を与えられ、愛玩されるように日々を生きるのか。
――――…それは、ご苦労なことだ。
[到底自分には真似できない、とでも言いたげに、唇を歪めた。]
(331) 2014/01/31(Fri) 00時頃