− 食堂 −
[他にも誰かいただろうか。
露出の少ないドレスでは無く、黒の薄手の布地と
その下の肌のコントラストはダイレクトな痴態よりも
恥かしさが増すもので。
椅子に坐ると落とさないで、と言われたものが
更に奥へと押し込まれる感覚に切なげな吐息を漏らす。
蜜は椅子を汚し、太腿から足首にドレスまで伝わって。
上気して汗ばむ肌に、黒の布は張り付いて
より透けて見え、卑猥さを周囲に撒き散らしていく]
いただきます……。
[この前の様にまだ痴態を見せる事はしないが。
代わりにグラタンをゆっくり口にして、
わざと口から零して舌で舐め取っていく。
まるで呑み切れなかった白い液体を零したように。
口から零れて黒の布に包まれた胸に落ちた白は
見た者に少なからず何かを思い出させるかもしれない]
(329) 2012/12/10(Mon) 23時頃