……ありがとう。フィリップ、さんは、先刻あなたに助言をして下さった方ね。
[蜜柑のやわらかな実を指で撫でる。>>308
口に運び味わうと、その味に少し緊張が解ける気がした。ふたりに謝意を告げた。
そのフィリップと、スティーブンと名乗った者が争う声には、唇を開こうとするも、言葉にはできぬまま。
ムパムピスの問いには、しばし黙り込み]
……受け入れるべきであるはずなのに。いくら受け止められる自信がなくとも、わたくしのようなものが世界の糧になるのならば、すべきはずなのに。
こんな迷いこそ、"傲慢"なのかしら。
[つぶやくように告げて、先刻の彼の言葉を思い出し]
罪がないのであるならば、どうして、
[その後は告げられぬまま、ゆっくりとかぶりを振る]
……わからないの。いっそ、強制であったならよかったと、思ってしまうくらいですわ。
以前の方々は、どうしていたのかしら。
[ペラジーやマーゴの言は耳に入っていたか。どちらにしろ、声のある方向に耳を傾けるのみで、自ら話す時機はなく]
(323) 2011/04/18(Mon) 00時頃