―東館―
[身なりを整えてた後で食堂へと顔を出す。
そこには食事の支度が整っており、客人がいつ来ても食事が取れるようになっていた。
シェフは滅多に客人の前に顔を出すことはないが、腕は確かだ]
久方ぶりのお客様だから、あなたも愉しいでしょう?
[主の気配に顔を出し挨拶をしたシェフに近寄って、ふふと笑う。
客人がいなければ纏う空気には上品よりも妖艶さが強い。
瘴気に当てられたシェフが赤くした頬をさらりと撫でて、
くすくすと笑いながら手近な席を引いて腰を下ろす]
お茶を頂戴?
あぁ、昨日ラルフさんに頂いたお酒がとてもおいしかったから、
蜂蜜を入れたお茶にリキュールを垂らして頂くのもいいわね。
[黒いシルクのスカートの下で足を組む。
屋敷に微かに満ちる花の香に似ているがどこか違う色の香を漂わせ、
静かにリキュール入りのハニーティーを口に**]
(321) 2012/12/04(Tue) 12時半頃