[どうやら、脱出手段は無いらしい。黒板に並んだ文章を反芻する。
もし、水瀬の言うことが真実なのだとしたら、そういうものなのだろう。
察するに、自分達は、ホストの抱える原因とやらを解決しなければ出られない。そういうものらしい。
それにしても。
ホストについての件は、保留、と。
そう下した自分の判断は正しかったのだろうか。
分からないけれど、少なくとも、目に見える分裂は無い。今のところは。
なら、きっと今はこのままで構わないのだろう。
サンドイッチの最後の一口を飲み込んで、鞄の中、購買で手に入れた炭酸飲料を胃に流し込む。
一緒に買ったおにぎりは、悩んだ末に1つだけ包みを開けて、頬張る。
普段なら、真っ先に分け与える相手は、サンドイッチやらお菓子やらを満喫しているらしい>>316。なら、自分の出る幕はない。
そうして、昼食を済ませた後は、適当に校舎を歩き回る。それでも、やはり収穫はなかった。*]
(321) 2015/06/21(Sun) 23時半頃