[光の騎士《彼》の存在理由、瞳に宿る強い光がそれを指し示す。愛する者の為、たった一人の女の為に。] そう、貴方は愛する者《世界》の為に戦うのね。[その強さが眩しいと、そう感じる。その強さが羨ましいと、じわりと胸が焦げる。だから、未来に何を望む《視る》のかと問われて心臓が跳ねた。傍観者たる少女は未来を視ない《望まない》ただ在るがままに全てを迎え入れて観察するだけ。世界が崩壊《壊れて》も再生《蘇って》も、変わらず森とそこに在る。そうでなくてはならないのに。] 私は世界の輪から外れた者《傍観者》よ、ただ全てを視ているだけ。 でも、これが最期だというのなら―――…
(320) 2013/05/22(Wed) 19時頃