クッションに、服……ですね。承知しました
ではご案内しましょう
[とはいえ、腰周りへの露骨な目線には牽制めいて瞼を細めた。
仕事中に感じる禁欲的で規律正しい姿からは想像もつかないが、意外と自制が利かぬことも身を以て知っている。]
──…はあ……それは、どうも
[ほら。こんなことをいきなり囁くから、油断ならない。>>318
薄ら火照る頬を暑さのせいにして、目的地へと向かおう。
今回のデートは此方が得意な領域。
エスコートを申し出、彼を連れて向かうのはメインストリートの中でも比較的静かな通りにある煉瓦造りの建物。
1階のショールームでは様々なコンセプトに基づいたインテリアが並ぶ。
使用されている家具や小物もこの場で購入、注文が可能。
ソファもクッションも、展示されている物は自由に触れられ、元に戻しさえすれば壁際に並ぶ他のアイテムと入れ替えもできる、というのがこの店の売りだ。]
(320) mumriken 2019/08/12(Mon) 15時頃